ゲーム小話の続き～もぎたてチンクルとバンプールについて

「もぎチン」への愛

前回「moon」と「ラブデリック」の話をしていたが、ここでは私が初めて触れたラブデリック作品の紹介から入ろうと思う。moonについて、そしてラブデリックの全ての関連会社の話をすると本当に一記事では書ききれないからだ。

それが「もぎたてチンクルのばら色ルッピーランド」という任天堂DSのソフトだ。ルピーにちっさい「ッ」が入るのが趣があってそこも大変気に入っている。制作はバンプールというゲーム会社だ。

知らない方に超ざっくりストーリーを説明すると「35歳独身男性（名前はチンクル）が夢の国「ルッピーランド」に行くために金策に勤しむ話」である。あらすじだけ聞くと少年ジャンプの裏表紙に載っている胡散臭い広告を見ている気分になるが誇張抜きでこういう話だ。ちなみにトップ絵は私が見よう見まねで書いた主人公である。ひどい

チンクルは大人気ゲームゼルダの伝説に出てくるキャラで私に似て汚い大人をしっかり表現しているので、個人的には大好きなのだけども海外ではゼルダの伝説の世界観に合わないと不評らしい。ゼルダの伝説のキャラではある物の、今作はチンクル以外はゼルダ主作品に出てくるキャラは出てこずほとんどオリジナル外伝作品だ。

ゲームの詳しい内容としては遠い夢の国「ルッピーランド」を目指して、お金（ルピー）を貯めて池の水に入れることにより池がある塔が成長する。塔が高くなればどんどん新しいエリアに冒険できてお金をその分稼げる。というもの

お金を稼ぐ手段はRPGにありがちな敵を倒すという手段もあるが多くは困っている人を助けるや物を加工して高く売る、という本格的な金策ができる。各地には高額のお金を落とすボスもいて謎解きしながらダンジョン探索もできる。

けっこうボリュームも多くゲームがそんな得意でない人でも楽しめる。でも私が一番気に入っている点がなにかと人と話すたびに金を請求される点だ。まず主人公は町に入るのに門番に金を請求される。支払って町に入れたと思ったら人と会話するのに許可を得るためにお金を請求される。そんな調子でこの世の厳しさと人の醜さを追体験できることが私はたまらなく好きだ。本当に面白いのか？

そんな私の好きな「もぎチン」だが話を制作会社に戻そうと思う。

今は亡き「バンプール」

紹介した「もぎチン」を制作したのは前述したが「バンプール」というゲーム会社である。バンプールは今年2023年5月31日に解散している。そういったきっかけ経緯もあってこんなとうの昔に発売したゲームを今更取り上げている。

このゲーム会社を語るうえで欠かせないのが、当会社の前身となる「ラブデリック」というゲーム会社だ。元々はスーパーマリオRPG（スクウェア・任天堂合作）のスタッフが自分たちのオリジナルゲームを作りたいと結成したのがこのラブデリックで、当時人気絶頂期であったFFと方向性が違うものの意識したゲームというテーマで制作されたのが「moon」である。

そのラブデリックは「moon」を制作完了してほどなくで解散しており（正確に言うと二本のゲームを制作した後）、その後このスタッフによって独立したのが「バンプール」である。実はもう一つラブデリックからは「スキップ」というゲーム会社も独立して、後に「パンチライン」と名を変えているのだが長くなるので本記事では脚注に留めることにする。このスキップはかの「ちびロボ」を制作した会社である。

ラブデリックについて